北恵が運営する建材・住宅資材の公式通販サイト

LDK plus

call06-6121-9302
schedule営業時間 - 10:00~17:00(定休日 - 土日祝)
施工:名月住建株式会社

みなさん、今SNSで大人気の「病院用シンク」と「実験用シンク」って知っていますか?
おしゃれなお家の洗面台に必ずと言ってもいいほど、採用されている「TOTO」の病院用シンク・実験用シンク。人気の理由はいったい何?また、病院用シンクと実験用シンクの違いについても詳しく説明していきます。

「病院用シンク」「実験用シンク」とは?

SNSで「#造作洗面」を検索すると必ず見かける『病院用シンク・実験用シンク』と呼ばれる洗面ボウル。
病院の診察室や処置室、研究所、学校の理科室などで器具を洗うための流し台として使われるアイテムとなり、その業界の方にはなじみ深いものとなります。
そんなアイテムが、今リフォームや新築の洗面台で使う洗面ボウルとして施主を中心に口コミが広まり、造作洗面をつくる上で欠かせないアイテムとなっています。横幅が大きく深さのある形状に清潔感のある白色、どこか懐かしさを感じるおしゃれな四角いフォルムが普通の洗面ボウルとは違い人気の理由の様です。

特徴としては、シンク内が広く大きいため洗い物などの作業がしやすい形状で、排水口以外の機能がついていないシンプルさで機能美を追求した洗面ボウルとなります。

実は「病院用シンク・実験用シンク」は正式名称ではなくSNS上で発信された愛称となり、それぞれ以下の様なメーカー正式名称があります。

病院用シンク → 病院用流し(品番:SK106)
実験用シンク 陶器製流し(品番:SK6)

ハウスメーカーや工務店などのプロの方とお話をされる際は、上記の正式名称でないとスムーズに話が伝わらないという事もありますのでご注意ください。

TOTO SK106 病院用シンク

TOTO SK6 実験用シンク

「病院用シンク」「実験用シンク」の違い

実際に、どのような違いがあるのか比較していきましょう。

寸法

2種類のシンクはそれぞれ以下の図の様にサイズが異なります。

大きさで比較すると、大きい順から
病院用シンク(SK106) > 実験用シンク中形(SK6) となります。

病院用シンク(SK106)と実験用シンク中形(SK6)は幅・奥行きはほぼ同じですが深さが違います。使用用途によってお好みの方を選んでください。
この様な大きさのある洗面ボウルは中々ないという点も人気の高い理由となります。
※実験用シンク小形(SK7)は、廃番となり販売終了しました。

フチの形状

見た目はどれも似ていますが、病院用シンクと実験用シンクではフチの形状が少し違います。

病院用シンク

実験用シンク

よく見ると、実験用シンクの方が病院用シンクよりフチが厚くて太いのがわかります。
埋め込み仕様の病院用シンク(SK106)は、フチが羽のように平らになっていてカウンターにも綺麗にはまりますが、実験用シンクは壁掛け仕様の為フチの形状がフラットではなく丸みがありカウンターにぴったりはまりません。

●病院用シンクの場合

TOTO病院用シンク

ポイントはこのフチ底辺部の形状。フチの底辺部が水平であることによって、カウンターとピッタリ隙間なくはまるようになっています。

●実験用シンクの場合

TOTO実験用シンク

本来は壁付け設置の為、フチの形状が分厚くてゴツく、フチの底辺部が水平ではない(斜めに傾斜している)ので、水平のカウンターにはピッタリはまりません。
どうしても、実験用シンクを埋め込みたい方は、この隙間を解消するためにシンクとカウンターの間に太いコーキングを施す必要があります。このコーキングが許容できない方は埋め込みを諦めるか、病院用シンクを選択する方が無難です。

取付方法

意外と知らない方も多いかもしれませんが、病院用シンクと実験用シンクは取付け方法が異なります。
病院用シンクは「カウンター埋込設置」、実験用シンクは「壁付け設置」推奨となります。

しかしながら、SNS上では実験用シンクをカウンターに埋め込んでいる投稿を多く見かけます。
技術的には埋込設置も可能ですが、以下の様にメーカー推奨の正式な取り付け方ではないので埋込設置は自己責任となり、メーカー保証の対象外となるのでご注意ください。

Q:壁掛け仕様の流し(SK6・SK7)を、カウンター上にはめ込み(埋め込み)設置できますか?

A:SK6、SK7は、カウンターに固定できませんので対応できません。双方とも壁掛け式の仕様として設計しており、そのためブラケットで固定する形状となっています。ブラケットを使用しないカウンターへの設置は、SK6、SK7を固定する方法がないため、対応不可です。

引用元:TOTO公式Q&A

「病院用シンク」「実験用シンク」を使うメリット

幅が広く使いやすい

病院用シンク・実験用シンクは、一般的な洗面器と比べて幅が広いので2人で並んで使用しても使い勝手が良いです。
洗面所を広く使いたいけど、2ボウルにするのは費用がかかるので断念という方におすすめです。

深さがあるので様々な使い方ができる

シンクに深さがあることが大きな特徴です。浅い実験用シンクでも15cm、病院用シンクでは22cmもの深さがあります。
底が深いので、つけ置き洗いや靴を洗ったり、ペットの洗い流し、赤ちゃんの沐浴まで幅広い使い方ができ、洗面ボウルとしての機能面はもちろん、スロップシンクとしての機能面も併せ持つマルチユースな洗面ボウルになります。

「病院用シンク」「実験用シンク」を使うデメリット

おしゃれで使い勝手のよさそうなシンクですが、もちろんデメリットもあります。

オーバーフローがない

オーバフロー機能とは、水を止め忘れてしまった時に溢れるのを防ぐためにシンク内に設けられた穴のことを指します。
「病院用シンク・実験用シンク」はこのオーバーフロー機能が付いていないため、水溜めする際に排水口に栓をして水を流しっぱなしにする際に傍で確認していないと水が溢れて水浸しになる危険性があります。
この点は一般住宅向けのシンクではない為、仕方がない点です。

水の流れが悪い

一般的に住宅用の洗面化粧台は水の流れをよくするためにシンクの底は傾斜がしっかりありますが、これらのシンクは底がまっすぐな上に傾斜が緩く、水の流れが少し悪いです。
陶器製なのでスポンジでさっとこするだけですぐに綺麗にはなりますが、水垢などの汚れは一般的なシンクに比べると溜まりやすいでしょう。

「病院用シンク」「実験用シンク」を採用する際の注意点

サイズの把握

一般的な洗面ボウルよりも横幅が広く幅760mmとなります。ボウル部分だけでこの寸法が必要なので、カウンター埋め込みなどにする場合はさらにスペースが必要になります。しっかりと寸法を確認して洗面所全体として使い勝手が悪くならないように気を付けましょう。

オーバーフロー機能はない

一般的な洗面台のボウル部分についているオーバーフローがついていません。一般の家庭ではシンクに水を溜めることはよくある事ですが、排水口に栓をして水を流しっぱなしにすると水が溢れてしまうので注意が必要です。

お手入れの際の注意点

一般的な洗面ボウルと違ってシンク底に傾斜がないため、水が流れにくいと感じるかもしれません。また、角や底面の端の部分に汚れが溜まりやすいので、こまめに掃除しないと汚れが落ちにくくなることがあります。水栓を引き出し式シャワー水栓にすると、シンクの隅まで水を流すことができてお手入れが楽になるのでおすすめです。
一般的な洗面台よりもお手入れ方法に工夫が必要なことは知っておきましょう。

水栓のパターンと選び方

病院用シンク・実験用シンクは、カウンター一体型の洗面ボウルのように水洗を取り付ける用の穴などはありません。そのため、水栓は前面の壁につけるか、カウンター台の上につけるかのどちらかになります。
壁にシンクを直接取り付ける場合は、必然的に水栓も壁付タイプを選択することになります。シンクの取り付け形式によって、選べる水栓の種類が異なる点は注意しましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?「病院用シンク」「実験用シンク」はSNS等でも混同されて紹介されていることが多いので、注意するべきシンクですが、それぞれのメリット・デメリットを理解した上で造作洗面に是非、取り入れてほしい商品となっています。
洗面所がすっきりとレトロな雰囲気になる「病院用シンク」「実験用シンク」は、サイズや形状の特徴による使いやすさも魅力です。
ただし、メーカー仕様や特徴をよく理解したうえで設置しないと、住み始めてから思わぬトラブルが起きることもあるので注意が必要です。

■おすすめ特集

【特集】水栓の種類と選び方

【特集】洗面空間を彩る壁付け水栓

■Instagram人気投稿